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2005年10月

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その話はメールでしてくれ

1995年インターネットが普及を始めた時期に出版された書籍である。

その話はメールでしてくれ

IT会社に入った女性が洗礼を受ける当時としては先進的な企業のメールを中心にした奇妙なコミュニケーションを面白く書いた佳作だ。もう絶版となっているようなので購入はできないが、思わずクスっと笑ってしまうとともに、深刻に考えさせられる面もある。就業規則に「朝出社したらメールを見ること」なんていうのは当時としては画期的 笑 昼食にいく相談もメールで行われている。異様であるが、なんとなく期待感のある時期であった。

2006年。そんな状況が現実的になっているが、過剰に適合しすぎるとひずみを生み出している。

当社もIT企業。メールが飛び交っている。中には直接自分に宛てられたものではなく、CCやBCCで送られたもの、いつ申し込んだかわからないメールマガジン、Spamメールなど200通以上が当たり前。その中に、社員から社員宛の依頼、苦情が多く含まれている。以下あるメールのやり取り。

A氏:XXについての見積をお願いします。
B氏:・・・返信がない。

A氏:XXについて、頼んだのにどうしてやってくれないのですか?

B氏:XXについて、そのようなはっきりしないのでは見積もりできません!前にも言いましたが、ちゃんと情報を出してください!
・・・

狭いワンフロアのオフィス。見渡せば見えるし、声を出せば聴こえる。しかし、メールの切迫感とは裏腹に、二人が口論したりしている様子もない。二人はトイレですれ違ってもこの話題にはならないのだろうか。

メールは確かに便利だ。時間差を埋めてくれる。備忘録にもなる。CCを使えば周囲の人への周知にもなるし、BCCでこっそり相談もできる。
しかし!やはりい僕たちは生身の人間だ。顔色で息遣いで迫力で目の輝きで!生身の同僚と、少しくらい口論したっていいじゃないか!言いにくいことこそ、直接言おう!

その話はメールで”も”してくれ・・・・
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石が石なのは他のものが石じゃないからだ?!☆ミ●~*

笑っちゃうかもしれんが、これが私の人生感の根本である。

 ある意味主体的でなく聴こえる。人間は、とても相対的な存在だと思うのだ。なんていうか、例えば石が石になったのは、最初に石になろう(しよう)って定義してなったわけではなくて、他の物質の生成過程で分子構造がぶつかり合いがら、結果的に石は石に、土は土に、空気は空気にと落ち着いてきたのではないかなと。つまり、石の成り立ちには周辺の物質すべてが関係しながら合意を形成していった結果ではないかと。同じように、人間が人間になったのは、猿が人間じゃないから、相対的に人間なのであってというように、全ては何かとの関係の中にあって、単独では存在し得ない。僕が僕なのは、他の人が僕じゃないから。自分を探すためには、周囲との関係を 意識しないと探せないということ。
僕の前にいるキミは僕が後ろを向けば後ろにいるし、左にいるあなたの向こうに移動すれば右になる。

凝り固まった考えを捨てようということ。

先日、社員のTが僕の思い込みをいい意味で破壊してくれて嬉しかった。ウチはECサイト構築を生業にしているが、デモ用の素っ気無いサイトは客先に見せるのが恥ずかしいと思い込んでいた。しかし彼曰く。「このデザインのないサイトでも、実際の様々なデザインのサイトに改造できる!柔軟性の高い証拠ですよ」なるほど・・・久々に目からウロコ 笑

一方逆もあり。いろいろ多機能なことは特徴がないということ。

しかしそれすら顧客の必要な機能に絞って説明すればよいし、 切り売りの可能性だってある。

凝り固まるな。柔軟にいこう。やがては自分のポジションが形成されてくる。
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転職DNA

 私が会社に入ったのは1981年。バブルの始まりでありパソコンの黎明期であり新人類と言われた世代の少し前であった。もちろん、転職していった仲間は沢山いたし、今周囲にいる人もかなりの割合で転職者である。ちなみに、同じ部門8人のうち4人は転職者。普段よくやりとりをするマネージャクラスの6割は転職者である。私も転職を考えた時期があった。実際にヘッドハンティングの会社のスカウトマンにもあったし、他者の社長に自分を売り込んだりした時期もあった。しかし、なんとか今までもっている。

 当時の自分の心境を振り返ってみると、その心理は「逃げたい」につきる。大変だったプロジェクトを背負い続けて、どうにも鳴らなくなってきたとき。解決しても解決しても問題が吹き出て、身動きできなくなりそうだったとき。問題を客先から追求され持ち帰って後ろを振り返ると、誰もいなかったとき。解決できるかわからない問題を抱えてイスラエルに渡る飛行機では、「もしかするとホテルの部屋から飛び降りてしまうかも」と思ったりしたこともあった。そして、できれば「すみません!」といって、とりあえず会社を辞めて逃げ出してしまえ!と思っていた。幸か不幸か、逃げ出すタイミングを逸して、なんとか切り抜けてきたようである。

 今いるベンチャーでも、転職者・退職者があいついでいる。一年も経たずに退職を口にする。それにつられて周囲も動揺する。退職予備軍のような顔をしている。自分のときと同じなのだろうか。どうして長くいられないのだろうか。前職からの転職も早かった人ほど出て行くサイクルも早いようだ。期待を抱いて入り、期待と違って遷って行く。自分で変えようとしているのだろうか。変えようとして変わらないから出て行くのだろうか。一年で環境を変えられると思っているのだろうか。自分なら変えられると思っているのだろうか。変えられないのは、自分の力不足ではなく、周囲の問題だと思うのだろうか。

入社の時に誓う言葉は何を意味していたのだろうか。
在職中に既に次の転職先を探しているのだろうか。

 もはや引き止める気にもなれないで、呆然と見送る自分がいる。それもまた情けなく、不甲斐なく。一方で時代の変化のようにも思える。特定の世代の遊牧民のような狩人のような職業感なのだろうか。今は少し判断が鈍っている。蔓延る退職DNAの正体はまだ見えない。
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プレゼント

プレゼンがうまい!プレゼンをしてくれ!営業現場ではよく聞く言葉。プレゼンとはなんだろうか?道具立てでいったら、古くはプレゼンボードに紙芝居のようにコマワリをして起承転結のストーリー、OHPで映し出すグラフやイラスト、ドラマ仕立てのビデオ作品や昨今ではポータブルプロジェクタにパワーポイント。

プレゼン失敗!プレゼンで負けた!言い訳でよく聞く言葉。内容はいいんだがプレゼンが下手で・・・、中身で勝負したかった、やはりポワポを動くようにすればよかった。。。

プレゼン。Presentation。Present=贈り物。

プレゼンは何のためにするか。ビジネスの場であれば、それは顧客に何かを訴えるためである。もちろん、商品の機能や特徴を詳細に説明し、一番の売りものを強調することも重要である。一覧しやすい資料にまとめ、印象に残る素材や小道具でアピールすることも必要だろう。しかし、先に述べたプレゼンでよく聞く言葉は、一生懸命に手を掛けた説明資料を作った時ほどよく耳にする。

プレゼントはなんのためにするのだろう?
贈った相手に喜んでもらいたいからだな。そのためにはどうしてる?好きなものを研究して、欲しいものを調べて、持っていないか探って。更に、ビックリさせようと秘密にして、そして、最後に相手の喜ぶ顔を見て自分もニンマリする。ニンマリするのは、相手の喜ぶ顔が見られたからで、見返りが欲しいからじゃない。そして、相手はプレゼントを貰ったからだけではなく、それほど自分のことを大切にしてくれることがわかって、より心から喜べる。

仕事のプレゼンでも、プレゼントしなくちゃいけない。
プレゼンは、パワポや道具だてを通して、相手に何かを伝えなくちゃいけない。それは、実績だったり、未来への期待だったり、信頼感だったり、熱意だったりする。そのために、商品の機能を詳しく説明して、実例をわかりやすくあげて、他社の秘密は明かさないように、相手に合わせた読みやすい資料を用意するのだ。そして、両社には「この人に頼んでみよう」という絆が生まれる。

その絆を大切に、壊さないように、依頼された仕事を最後まで見守り、納得のいく成果物を渡すのである。そこで、初めてあのときのプレゼントはホンモノになるのだ。

※決して、present=存在すること だけにならないように・・・
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